今月の市村清

Monthly

“今月の市村清”―2019年11月編―

市村産業団

三愛精神の基本

画像:市村産業団
まんが・市村清物語」より出典

11月には祝日が2日ありますが、そのうちの「勤労感謝の日」を迎えるに当たって三愛精神の『勤めを愛す』に想いが至ります。今回は市村が労働に対しどのように思っていたか考えてみたいと思います。

勤労感謝の日は勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう日と1948年に法律で定められました。戦前の11月23日は「新嘗祭(にいなめさい)」という農作物の恵みに感謝する日でしたので、労働の対価に感謝するという意味で設定されたようです。

さて、三愛精神の3つの愛は「人」→「国」→「勤め」の順番になっていますが、市村はこんなことを言っています。『食うに困っていては、人のことや国のことまで考えることはできない。食うに困らないようにするには、やはり「勤めを愛する」ことだ。』3つの愛。どれを取っても大事なことですが、労働は基本ということでしょうか。

市村はさらに次のように言っています。『その仕事もつらいものと考えるのではなく、創意工夫を凝らしてやれ。そうすれば仕事はどんどん面白くなっていき、楽しいことならば自然に身も心も打ちこむようになるし、成果も出てくる。そうすれば仲間や後輩から尊敬されるようになるし、上司からも信頼されるようになる。精神面でも充実感を味わい、仕事そのものにも熟達するようになるものだ。』

市村は幼少の頃、働けど働けど家は貧乏で仕事を楽しいことと思えない日々が続いていました。その思いからか、こんなことも言っています。『従業員は事業の協力者である。信条とする三愛主義を徹頭徹尾貫いて、彼らが勤めを楽しい面白いこととして愛するように導いていきたい。そして、働くことに何の心配もつきまとわない、世界のどこにも類例のない独特の市村産業団というものを作り上げていきたい。』

さて今、我々は仕事を創意工夫しながら充実して行っているでしょうか。そして我々の職場は世界のどこにも類例のない市村が夢見た産業団になっているのでしょうか。秋の夜長、ちょっと振り返ってみるのも良いのでは・・・・。

今日のひとこと
〜市村清の訓え〜


今日のひとこと 〜市村清の訓え〜