会誌
すくらっぷ帖
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三愛会の機関誌として1954年に創刊した三愛会会誌。創業者・市村清の思想をはじめ、会員会社の動向や社員同士のコミュニケーションツールとして発行されてきました。
「会誌すくらっぷ帖」では、今までに会誌に掲載した記事の中で、特に人気の高かったものや、発行時の時代を反映した興味深い記事を厳選して紹介していきます。
三愛会会誌75号・別冊(1974年発行)
今年は残暑が長引き、10月に入ってようやく秋の気配を感じられるようになりました。
昨今、小中学校の運動会シーズンは熱中症などのリスクを考えて秋から春に変わりつつあるそうです。ですが、やはりスポーツといえば“秋”という印象は今でも強いと思います。
市村清が三愛会の会長に就いていた時代は、秋に社内運動会を開催するという会社も多くありました。三愛会でもグループ合同の大運動会が1954年から1974年まで開催されていました。そして、最後となった大運動会の様子は三愛会誌75号の“別冊版”として発行されました。


1954年から続いてきたリコー三愛グループ合同の大運動会は、1974年の開催が最後になったんだ。(この6年前の1968年に開催された運動会はボクも見に行ったんだよ。)最後の運動会ということもあって、社員やそのご家族も含め11000名が参加したんだ。この大人数が入れる場所ということで、会場はなんと武道館だったんだよ!今考えるとすごいことだね!



社員たちによる会社の合同運動会だというのに、なんと司会進行役として、当時文化放送の“セイ!ヤング”のパーソナリティーやフジテレビの“TVジョッキー”の司会としても有名だった土居まさる氏が務めてくれたんだ!紅組、白組に分かれて、飴食い競走や仮装競走など、誰もが真剣勝負で競い合っている様子は見ていても飽きないね。

こんなに豪華で笑える仮装行列は初めてだよ!花嫁行列やフラダンス、ドレス姿を披露する男性陣、それを笑いながら見守るご家族、とにかく楽しそうな雰囲気が写真から伝わってくるよ。さらに、三愛石油の社員たちによる“梯子乗り”が披露されたんだけど、これはもう職人技だね。



親子による“助け合い競争”はほっこり心が癒されるよ。運動会の一番人気といえばリレーかな。職場対抗リレーは予選会まで実施されたんだ。ここで優勝したらヒーロー間違いなしだね!さらに屋内を飛び出して、雨の降る武道館周辺でマラソンも行われたんだよ!

大運動会の白熱した競技の後、締めくくりとして大抽選会が行われたんだ。一等はカラーテレビ、特賞はなんと“ハワイ旅行”。まだまだ海外旅行なんて夢のまた夢の時代。当たったリコー厚木工場に勤める女性社員は茫然自失だったみたいだよ!結果としてこの合同大運動会が最後になっちゃったのは残念だけど、社員の結束を固める良い機会になっていたみたいだね。それにしても、紅組・白組、どっちが優勝したのか勝敗の行方が気になるな~。(優勝は白組だったようですね)
