会誌
すくらっぷ帖

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三愛会の機関誌として1954年に創刊した三愛会会誌。創業者・市村清の思想をはじめ、会員会社の動向や社員同士のコミュニケーションツールとして発行されてきました。
「会誌すくらっぷ帖」では、今までに会誌に掲載した記事の中で、特に人気の高かったものや、発行時の時代を反映した興味深い記事を厳選して紹介していきます。

三愛会会誌19号(1958年発行)

今年のゴールデンウィークは有給休暇を絡めて11連休なんていう人も…。5月5日はこどもの日です。子どもたちにねだられて旅行へ行くという人、ちょっと遠出をして美味しいものを食べに行くという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
佐賀に生まれた市村清は、故郷への恩返しの一つとして自身が卒業した北茂安小学校に講堂を寄贈しました。後日、小学校の生徒たちから市村にお礼の手紙が届き、19号ではその一部が紹介されています。子どもたちの素直な気持ちのこもった手紙に心が癒されます。

19号PDF版(抜粋)を閲覧する(PDF 11.3 MB)

1958年に発行された三愛会会誌19号は、三愛の慰安旅行で箱根に旅した際の旅行記やボクと東洋経済常務の三宅晴輝氏、国策パルプ工業専務の南喜一氏らによる座談会の様子などが収められているよ。

ボクの生まれた佐賀県の北茂安村は自分を育んでくれた大切な故郷。大人になって何か恩返しがしたかった。祖父の50回忌を前に、若い人たちのためになるものを寄付したい…。そんな時、1956年に佐賀を襲った2つの台風により小学校の講堂が倒壊寸前だと知ったんだ。そこで、新たな講堂を寄贈しようと決めたんだよ。

講堂は58年に完成して、その落成式と祝賀会に招かれたボクと妻の幸恵は、想像以上に大勢の村の人たちに迎えられてとても驚いたんだ。こんなに喜んでくれるなんて、講堂を寄贈した甲斐があったなーって実感したよ。落成会では児童を代表して6年生の西村紀夫君が感謝文を読んでくれたんだけど、その内容に感動したなー。

誌面では他に2年生、3年生、4年生の児童から送られた手紙を掲載しているんだけど、実際は百数十名の生徒の皆からお礼の手紙が送られてきたんだ。その内容はどれも微笑ましくて、とても心が洗われたよ。故郷への恩返しが出来てボクも感無量だよ!